ある大手のチェーン店L社が新業態の展開を始めるにあたり、チュロスを販売したいとのオファーがあり、契約が整い販売を開始する前に工場検査が必要であるという事で、検査員2名が来社された。

工場の前に立たれていきなり「この工場では監査が通りませんね」見もしないのに言われてしまった。
それから2時間、検査員2名と工場長と私の4人で隅々までチェックをした。

調査終了後、事務所入るときに後ろで2人が、不思議だと言い合っていた。

事務所で座り詳しく話を聞いたが、最初、工場を見た瞬間に、これでは60点すらいかないと思ったそうである。
ところが全てをチェックし点数を集計すると92点になる。

こんなバカなことはないというのである。

再度チェックしたいと工場長と3人で30分ほど一回りしてきたが、やはり92点であった。結果的にOKが出て販売開始となった。

ここで得たことは、工場というのは設備が新しいかどうかではなく、ソフトが如何に重要であるかという事を学んだ。
いくら工場が新しく設備が良くても、運営ノウハウがなければ生きないという事であった。しかし、そろそろ工場の改修をしなければいけないという事も同時に教えて頂いた。

工場の調査の様子