それから半年後の令和12年10月18日赤留グループ(健康屋㈱も一員)創業50周年記念式典を開催することになった。
地元の皆さんに育てて頂いた御礼に、皆さんに喜ばれ、思い出の残る心温まる行事を開催したいとプロジェクトチームに案を練ってもらった結果、先生とお嬢様のデュエットコンサートをすることになり、初めて私が先生にお願いに行き了解を戴いた。
事前に会場を借りに行ったときに、定員が確か900名であった。
その際に言われたことがクラシックのオーケストラでも500名を埋めるのが難しい。ましでチェロとピアノなら200名がいいところだから、美術館の方が良いのではないかと勧められたが、いまさら変更もできないのでお借りした。
蓋を開けてみれば、どんどんお客様が来場し満員となったのである。
本当に楽しくて素敵なコンサートになった。
お帰りの際のお客様のお顔が笑顔であったのがそれを物語っていた。
先生ご家族には前日に能登にお入り頂いき、和倉温泉加賀屋でお泊り頂いた。
終了後、先生の楽屋でお話をした時の話が大変嬉しいものだった。
「今日のコンサートは私の人生の中で間違いなく3本の指に入るくらい素晴らしいものになった。本当にありがとう」であった。
こちらが感謝をしなければいけないのに先生から感謝を戴いたのである。
その後の先生のご説明で内容がよく分かった。
ピアノは調律をしないといけないというので、調律師をお願いしてあったのだが、その調律師が素晴らしかったのである。
先生のチェロのステージの四隅に木をかませてステージを5cm程浮かせたお陰で、チェロの音量を増幅させピアノに負けない素敵な音色を奏でたようである。
あの調律師さんを東京に連れて帰りたいと最後までおっしゃっていた。