チュロスは大変不思議な商品である。

私をいろいろな人に繋げてくれた。
その中でも忘れられない方を紹介したいと思う。

私は以前、雑誌「致知」を呼んでいましたが、その中で特に好きだったのが作家の神渡良平氏であり、多くの著書を読ませていただいた。
ところがひょんなことから、私の知人が「彼と大変親しいから会わせてあげる」と言うではないか、約束した日に彼の家を訪問した。


ところが、彼はそのことを完全に失念しており、着くなり「丁度良かった。家内と一緒にコンサートに行くつもりだったが彼女が行けなくなったので一緒に行こう」というのである。

あきれてものも言えないとはこのことである。
せっかく神渡氏に会えると思い東京まで出て来たのにいとも簡単に裏切られてしまったのである。
予定が外れたからすることが何も無い。だから仕方がないので一緒に行くことにした。

ところが、コンサートがクラシックと来た。
私は生涯でクラシックコンサートどころかレコードすら聞いたことがないのである。
仕方がないのでついていくより他にない。
チェロとピアノのデュエットであった。その中で忘れられない一曲がある。
「夢のあとに」という曲だったと思うが感動で涙が止まらなかった。こんな体験は初めであった。

このことが私の人生を素晴らしいものに誘ってくれた。

チュロスミルフィーユ風