1989年6月にようやくにしてチュロスは完成したと思ったが、2つの問題点が出て来た。

1つは販売先がなかなか確保できなかったことである。

これは営業をすればいつかは確保できると思っていたので、10月に私が工場を抜けて代わりに平野工場長を立てて再スタートをした。

問題は製造の方であった。

温度が下がる冬場に不良品の山積みになった。というよりも製品がほとんど作れない状況であった。
温度がこれほど大きく影響を及ぼすのかと驚いた。
前年の冬は気温の問題ではなく、それ以前の問題で生産することができなかったのである。

寒冷期対策でもA社のGさんが本当に頑張って下さった。
毎日工場に張りついて頂き、奮闘して頂いたが、ある日突然工場内で倒れてしまった。
救急車を呼んで事なきを得たが、あまりに熱中するあまり過呼吸であった。
でもその努力がようやく実り、寒冷期対策もできるようになった。

チュロスの寒さの影響