本当は実名でお書きしたい方がお二人おいでる。

お一人がN社の会長をされておいでた方で業界では著名な方である。
能登沖地震の約15分後の10時に私のところにメールをくださった。朝のニュースでご覧になりすぐに一報をくださった。
本来はチュロスとは一切関りが無く、本社の食品問屋の主要なメーカーであるのに、メールの内容はチュロス工場の事ばかりであった。

全国に工場を持っておいでる会社だから災害時の対応がマニュアル化されているのではないかと思うのだが、箇条書きで指示が掛かれていた。
1、以下の全ての検査が終了するまで工場は稼働してはいけない。
2、まずはガスの漏れがないかを早急に調べる。
3、電気系統が万全かを調査する。
4、水の安全性が保てるかをサンプリングし、弊社の富山工場に至急送るように等々細かい指示が10項目以上に渡り記載されていた。
そして最後に金沢の支店長に連絡を取ったのでお昼までに課長以上8名で応援に行く。という温かいお言葉であった。

もうお一人も手段こそ違うが、翌朝、10時頃に速達郵便が届いた。
E社の社長であった。ほぼ同じ内容で、細かくきれいな字で書かれてあった。これもニュースで一報を聞かれ即に書かなければ幾ら速達でも翌朝にはつかない。

このお二人の行動を通して本当に多くの事を教えて頂いた。翌週には手土産を持参し、東京の各本社に御礼に伺った。忘れることができない出来事であった。

お便り