日本のチュロス誕生秘話-まっすぐな９角形の星形になった訳

今回のチュロス・オリジナルの発売とその後の経過に対して我々が痛感したことがある。それはペルソナの存在である。ＥＣでの販売し関してしっかりとしたマーケティングをやらなければいけないと考え、その一つとしてペルソナの重要性を感じたのである。

２０２２年７月１日いよいよ満を持してチュロス・オリジナルの発売である。多分、コロナがなければ陽の目を見ることがなかった商品であろう。逆に言えばコロナが作り出してくれた商品ともいえる。スイーツではなく、朝食用の今までにない新しい商品の誕生である。

ペルソナが決まった。次はそのペルソナに合わせた商品づくりに入った。朝食にチュロスを食べて頂くにはフレーバーを抜いた癖のないプレーン味に決めた。試作を重ねて、「外はサクッと中はシットリ」のあの食感が残りつつ、癖のないさっぱりした味に仕上がった。

最初に取り組んだのはペルソナ（顧客像を微細に描き出す）の設定である。３１歳の既婚の女性、５歳の女の子と３歳の男の子のお母さんと本当に細かに設定をしていった。決定するまでに数日かかったが、全てが決まって彼女を見てみると面白いくらい身近に感じたものである。

そして我々がたどり着いた答えが食事であった。現在日本のチュロスは殆どがスーツとしての分野であり、我々はその中で戦いを挑んだとしても勝負にならない。それならば今までにない分野を築き上げてはどうかというところに行きついた。

ネットが一気に表舞台に出てきたという感じである。どんどん品数を増やしていき、千種類の食品を取り揃えてお客様をお待ちした。品数と同時に売上も増えてきたが、チュロスはまだまだほんの少しの売上であった。そんな中で３月には工場が止まってしまった。